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記憶のラン [現地]

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結論からいいます。記録(撮影)失敗です。
写真は何枚か撮りましたし、撮らせてもらいました。でもNG。
情報発信といいながら、そういう気持ちになれなかったのはごめんなさい。

ただ記憶に残るドラマはありました。
でもそれは想像していたものとはぜんぜん違いました。

僕は後ろからホノルルマラソンを取材するために一番後列に並びました。
そこで一人のおじいさんと一緒になったんです。
もう杖をついて腰もまがったおじいさんでした。

すごいなぁと思いながらも声をかけれず、でも隠れて伴走していました。
すると10キロ地点の海岸で休憩をされたんです。僕も少し離れて待っていました。
少し目を離した瞬間にそのおじいさんはいなくなっていました。
僕は先の方を見ていたので、おじいさんが先に行ったとは考えられません。

棄権してしまったのかなぁ。。。

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そうしているうちにかなり後ろ。。。もしかしたら最後尾くらいになっていて、
15キロ地点では、明らかに後ろにも前にも人はいなく、
もうボランティアも交通整理も、撤収的な雰囲気。コースすらままならない。
道路はゴミの山で、それを清掃する清掃マシンがランナーにそっちのけで動き回っている。
どう考えてもマラソンの会場とは思えない閑散な状態でした。

僕は急に不安になって歩くペースをあげました。

すると何組かのランナーがいらっしゃって、少しお話を聞くことが出来ました。

ある方は僕の年齢もしくは、ちょい上の女性とその母親、といってもおばあさん。
あきらかに過酷なそのチャレンジのきっかけをお聞きすると、なりゆきでと。
しかももう限界なのでいけるとこまでいってあきらめますと・・・。

もう少し進むと、うちの親くらいの夫婦がいらっしゃって、
その方には名刺もお渡しして、歩きながら30分くらいおしゃべりさせていただきました。
その方が言うには、ホノルルマラソンのラストランナーになるのは、
トップランナーになるくらい難しいとおっしゃってました。確かに・・・。

棄権せずに最後まで走る姿勢を見せながらも孤独で過酷なレースを走りきる。
それはホノルルマラソンのみせるもう一つの厳しい顔でした。

とにかく過酷なんです。最後尾は。笑顔もない。しかも孤独。
パートナーがいないと不安で押しつぶされそうになります。

僕が今まで見てきたホノルルマラソンではありませんでした。

でも信じられないくらいみんなあきらめず自分のペースなんです。
もちろん棄権の方もたくさんいらっしゃいました。
常に救急車が行き来していて、こちらを見ている状態です。

ハーフ手前あたりで、自分一人で歩くペースに変えました。
今まで見てきた何人かの方を追い抜く形になりましたが、
『がんばりましょう!』と必ず声をかける様にしました。なんかもう同士なんです。

そして僕がハイウェイを折り返したとき、30キロ地点でもう7時間経過。
向こうの方から見たことのあるおじいさんがやってきました。
あ!あの最初のおじいさん!棄権してなかったんや!ずっと後ろにいてはったんや!
僕は思わず身を乗り出してグッジョブ!と言ってしまいました。
するとおじいさんがこちらを見て一瞬、『あの時の!』みたいな顔をして、
恥ずかしそうに僕にガッツポーズされたんです。

僕は今まで抑えられてた不安がその時、一気に解放され思わず泣いてしまいました。

その時おじいさんはかなり後ろで、後から考えても最後尾だったと思います。
時間にすれば軽く11、2時間は越えるでしょう。
僕は結局9時間前後でゴールしましたが、それ以上の時間は無理だったような気がします。

僕のホノルルマラソンはその時が、ゴールだったような気がします。
そしてトップランナーと少しでも伴走できたことを光栄に思います。

マハロ


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追伸。戻って真っ先に食べたもの『焼きそばUFOにご飯入れたやつ』w

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夜の祝杯はタイレストランで!記念すべきカンパイ10回目!
Hビデオでまとめてみました!w
http://gallery.me.com/project_h#100367

YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=XcBKYw2zSv4&fmt=18
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